シグマ 24mm F1.4 DG HSM Art キヤノン・ニコンとの比較

シグマ 24mm F1.4 DG HSM Art

シグマArtラインに加わる新しいレンズ「24mm F1.4 DG HSM」が正式発表されました。このエントリーではライバルとなるキヤノンEF24mm F1.4L II USM」、ニコンAF-S Nikkor 24mm f/1.4G ED」との比較を交えつつ、このレンズの特長まとめてみたいと思います。後半にスペック比較表も掲載しましたので、よろしければご覧ください。

シグマ 24mm F1.4 DG HSM Art

目次

鏡筒のデザインがカッコイイ

数年前までのシグマレンズはかなり野暮ったいデザインで、純正と比較すると劣等感を感じてしまうものでしたが、プロダクトラインを「Art」「Sports」「Contemporary」の3ラインにリストラしたタイミングからグッと良くなりましたね。無駄のないフォルムにマットな表面処理、プロダクトラインを示す控えめなバッジと、シンプルながらも洗練されたデザインで、梨地黒塗装に赤やゴールドのリングという仕立てのキヤノンやニコンのレンズよりもモダンで美しいと思います。

SIGMA 24mm F1.4 DG HSM

鏡筒のサイズ・重さは平均的

シグマ 24mm F1.4 DG HSM Artがφ85 x 90.2mm 665gであるのに対して、キヤノン EF24mm F1.4L II USMがφ83.5 x 86.9mm 650g、ニコン AF-S Nikkor 24mm f/1.4G EDがφ83 x 88.5mm 620g なので、その差は数ミリ、数十グラムしかありません。大口径単焦点レンズの平均的なサイズ感・重量感だと思います。もとより大きくて重い一眼レフシステムのレンズなので、この程度の差であれば選択における決定要因にはならない感じですね。

メーカー シグマ キヤノン ニコン
最大径×長さ φ85 x 90.2mm φ83.5 x 86.9mm φ83 x 88.5mm
質量 665g 650g 620g

AF駆動はもちろん超音波モーター

シグマのHSMHyper Sonic Motor)、キヤノンのUSMUltrasonic Motor)、ニコンのSWMSilent Wave Motor)名前はそれぞれ違いますが、3本ともようするに超音波モーターによってAFが駆動しますので、静粛かつ迅速なフォーカシングが可能です。

シグマのHSM(Hyper Sonic Motor)

もちろんSIGMA USB DOCKに対応

PCとレンズをドッキングさせて様々なカスタマイズができるSIGMA USB DOCKに対応しています。専用ソフトウェア「SIGMA Optimization Pro」を使うことによってレンズファームウェアのアップデートや、合焦位置の調整、フルタイムマニュアルの動作やフォーカスリングを回してからMFに切り替わるまでのタイミング等が調整できます。

SIGMA Optimization Pro SIGMA USB DOCK

豪華なレンズエレメントで収差を徹底補正

シグマが誇るレンズ開発技術の粋が投入される「Art」シリーズの最新作だけあって、非球面レンズFLDレンズSLDガラスといった豪華なレンズエレメントが多数採用されていますね。まだ実写サンプルが公開されていないので描写の話をするのは時期尚早ですが、サジタルコマフレア軸上色収差倍率色収差などの問題は良好に補正されていそうです。特に星景写真を撮られる方なんかは楽しみなレンズではないでしょうか。

レンズ構成
  

逆光対策は従来の多層膜コーティング

キヤノンのSWCSubwavelength Structure Coating)やニコンのナノクリスタルコートは、ナノテクノロジーを駆使した最新鋭のコーティング技術ですが、24mm F1.4 DG HSMに施されているスーパーマルチレイヤーコートは従来の多層膜コーティングなので若干見劣りしますが、説明画像をみるに逆光耐性はとても高そうです。

スーパーマルチレイヤーコート

歪曲収差は極めて少なそう

ディストーションチャートを見る限りでは-1.5%程度の非常に穏やかなタル型で、殆ど気にならないレベルのようですね。ここまで光学的に補正されていれば事後のソフト補正で完全に無害化できそうです。キヤノンのEF24mm F1.4L II USMは-1.4%でしたので、ほぼ同等の歪曲という感じです。このレンズを使って建築写真を撮影された方などは期待感が膨らみますね。

ディストーション 歪曲収差

開放では周辺減光が大きそう

周辺光量比のグラフを見ると、開放絞りでの周辺減光はそれなりに大きく、F2.8でグッと改善している様子ですね。開放F1.4等の大口径レンズで周辺減光はしょうがないですが、とはいえ事後のソフト補正で簡単に無害化することができるのであまり問題視する必要もないと思います。

周辺減光

9枚羽根の円形絞りでボケが綺麗そう

9枚羽根の円形絞りが採用されていますので、イルミネーションや水面に輝く光などの点光源を背景にした撮影では綺麗な円形ボケが楽しめそうです。

9枚羽根の円形絞りで綺麗なボケ味

最大撮影倍率は一番大きい

最大撮影倍率はシグマ 24mm F1.4 DG HSM Artが0.19倍、キヤノン EF24mm F1.4L II USMが0.18倍、ニコン AF-S Nikkor 24mm f/1.4G EDが0.17倍なので、シグマが一番大きいですね。このレンズは望遠レンズやマクロレンズではないので「だからどうした?」感のある情報ですが、広角レンズを使って被写体に超接近したダイナミックなポートレートなどを撮影する方にとっては、一番大きく写せるというのは有利なので、一応ご紹介しました。

メーカー シグマ キヤノン ニコン
最大撮影倍率 0.19倍 0.17倍 0.18倍

価格は純正レンズの約半額

まだ発売日が未定なので実売価格がわからず、税込み定価での比較になりますが、シグマ 24mm F1.4 DG HSM Artが¥149,860、キヤノン EF24mm F1.4L II USMが¥277,300、ニコン AF-S Nikkor 24mm f/1.4G EDが¥293,760となっていますので、他のレンズと比べてシグマの24mm速く半額という価格設定になっています。

まとめ

これまでシグマのArtシリーズでリリースされてきた35mm F1.4 DG HSMや50mm F1.4 DG HSMはいづれも大好評で、世界中のフォトグラファーから賞賛を受けてきました。よって、この24mm F1.4 DG HSMへの期待も否応なく高まるわけですが、最近のシグマ製品には「どうせスゴイんだろうな」という妙な信頼感さえ出てきているので、きっと素晴らしいレンズなのだと思います。懸念があるとすればボディ側との通信が深く関係するオートフォーカスの安定性で、昔はその辺りを忌避して純正を求める方が大勢いましたが、近年はその辺りが問題化することも少なくなってきていますので、この24mmはめちゃくちゃ売れそうですね。発売が楽しみです。

SIGMA, Canon, Nikon 24mm/F1.4 スペック比較

メーカー シグマ キヤノン ニコン
機種 24mm F1.4
DG HSM Art
EF24mm
F1.4L II USM
AF-S Nikkor
24mm f/1.4G ED
定価(税込) ¥149,860 ¥277,300 ¥293,760
発売日 発売日未定 2008.12.19 2010.3.19
焦点距離 24mm 24mm 24mm
開放F値 F1.4 F1.4 F1.4
画角 84.1° 84° 84°
レンズ構成 11群15枚 10群13枚 10群12枚
絞り羽根枚数 9枚*円形絞り 8枚 9枚*円形絞り
最小絞り 16 22 16
最短撮影距離 0.25m 0.25m 0.25m
最大撮影倍率 0.19倍 0.17倍 0.18倍
フィルター径 77mm 77mm 77mm
最大径×長さ φ85 x 90.2mm φ83.5 x 86.9mm φ83 x 88.5mm
質量 665g 650g 620g
レンズ
エレメント
非球面レンズ
FLDガラス
SLDガラス
非球面レンズ
UDレンズ
非球面レンズ
EDレンズ
超音波モーター HSM リングUSM SWM
コーティング スーパーマルチ
レイヤー
SWC ナノクリスタル
フルタイム
マニュアル
防塵防滴